10年使っても壊れないシンプルな鹿革印伝甲州の長財布をレビュー
2016/12/10
今回紹介するのは、山梨県甲府市に本店を構え、甲州印伝を取り扱う印傳屋の長財布です。
甲州印伝とは甲州(甲府)で作られている、鹿革に漆で柄をつける技法などを用いた財布を作っているブランドです。
その歴史は古く、400年以上前の江戸時代に生まれた日本の歴史ある技術の1つです。
革といえば牛革などが有名ですが、印伝では鹿革を使用しており、スタンダードなタイプの商品には漆で柄をつけたものを作っています。
さらに、ワラをいぶして鹿革に模様を施す技法で作られたものなど個性的商品を取り扱っています。
その中でも、今回は私が10年以上愛用しているスタンダードな鹿革と漆の長財布をご紹介します。
この財布を選んだ理由はシンプルさと素材感
この商品の特徴を一言でいえば「ザ・シンプル」
なんの変哲も無い長財布なのですが、この普通さこそが鹿革の良さなのです。
鹿革は触れた時に手に馴染みやすく、摩擦に強いという特徴があり、使い込むことでさらに手になじむしっとり感を味わうことができる素材です。
長年愛用してみると、この自然な風合いがたまらなく好きになってきてしまうのです。
さらに私の大好きなポイントは勝ちトンボといわれる、勝負に勝つというような意味を持つ縁起の良い絵柄が使われているところです。
私が選んだこの長財布も10年使いましたが、ただ古くなったのとは違うくたっと感が出てきて、他の革製品とは違う楽しみを与えてくれています。
財布の耐久性はすごくいい。けれど漆が取れる
財布自体は鹿革ですし、丁寧な縫製を施しているため耐久性は高くて最高です。
しかし、装飾として使われている漆は数年で剥がれてきてしまうのでデザイン面での綺麗さは徐々に失われていきます。
また、カード入れもシンプルに4つだけなので、大量のポイントカードなどを持ち歩く場合は使いづらい財布です。
革だけどエイジングは楽しめない
鹿革は牛革のようにツヤや傷などを楽しめる素材ではないため、他の革製品と比べて色ツヤなどの変化がありません。
そのため、独特な光沢感は楽しめても革が育っていくといった変化を楽しむことはできません。
和装の時やシンプルな装いの時にチョイスするのがオススメ
柄によっては年配向けもありますが、若者やビジネスマンが持っていてもカッコいい柄もラインナップとしてあるため、どんな年齢の方でも楽しめる財布です。
和装の時や、シンプルな装いの方でしたら非常に似合う長財布がたくさんあるブランドです。
牛革の財布が好きで、良いものを長く愛用するような方には変わり種の革製品としてオススメです。
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